台北旅行 2018 その3
9月30日 4日目
延長1日目。とりあえず宿を替える。それまで宿泊していたホステルよりも安いところが近くにあるし、何よりあまり好きなホステルではなかった。
ここで台湾での料金支払いについて書いておく。
まず台湾は意外とクレジットカード文化が浸透していない。夜市や小さいお店では使えないだろうと思っていたけど、コンビニや、チェーン店、美術館などでもカードが使えない場所が目立った。今回は、あまり現金を持たずにカードだけで旅をしようと思っていたのでこれは誤算だった。特に滞在延長が決まってからは手持ちの現金が少なくなり、結局クレジットカードのキャッシングをして手持ちを増やして乗り切った。(後から知ったけど少量の金額なら現地の両替所で現金を交換するよりも、キャッシングの方がお得だ。)
そのほかホステルでもカードが使えるところと使えないところがある。エクスペディアで予約すればカード決済が可能だけど手数料がかかるので、せっかく安いホステルを探しても手数料の上乗せで結局、割安さがなくなってしまう。
ホステルを探す場合はやはり、Hostel World か Booking.comで検索し、カード支払いが可能かどうか調べてから予約する必要がある。
と、そんなせこい知識を会得したあと、台北の北の方へ散策に出かける。台湾を代表する夜市、士林夜市がある地域だ。この夜市は行ったことがないが最近ではぼったくりが横行しているらしい。気をつけよう。
今日の目的はGOODMAN ROASTERと言うカフェで阿里山コーヒーを飲むことだ。お店には大学生ぐらいの若い男性が一人でいた。英語も日本語もそんなに得意ではなかったが一生懸命阿里山コーヒーの説明をしてくれた。
阿里山コーヒーをブラックで頂く。今まで飲んできたコーヒーの中でもっともインパクトのある味だった。さっぱりとしたフルーツのような味の後に、チョコレートのような風味がした。以前、日本の豆屋さんで買ったエチオピアのコーヒーを飲んだ時も、コーヒーの産地による味の違いに驚いたが今回はそれをしのぐサプライズだった。更に味以上のサプライズだったのは一杯1200円と言う値段ど。今回の台湾旅行で最も高額な出費だ。日本でもコーヒー一杯に1200円なんて払ったことがないのでしばらくの間動揺した。コーヒーを含め「美味しい」と言う感覚は人それぞれだ。ただこの金額が評価を混乱させている。今のところ私の阿里山コーヒーへの感想は、「面白い味のするコーヒー」だ。
そのまま午前中はカフェで日本から持ってきたロバート・ハリスさんの初長編小説「JJ 横浜ダイアリーズ」を読む。
その後、宿で仮眠をとったあと街を歩き、軽く夕食を食べる。
10月1日 5日目
ホステルの隣にあるカフェで朝食をテイクアウト。練乳トーストと、アイスティーで締めて50ドル。安い。食べ物は安いに限る。台湾の食べのもは甘いものが多い。お茶は甘いのがデフォルト。
松山地区を散策。この辺りもハイソな感じで落ち着いている。日本統治時代のタバコ工場跡を利用したクリエイティブスポットを訪ねる。無料で入れるギャラリーでは、台湾のコミュニティスペースとして公園を作ることの考察や、台湾の電気事情を学べる展示があった。自分の属する社会のことを楽しく学べる工夫がされている。
日本統治時代の建物の中でもこの場所はお気に入りになった。広く、自然や通風、採光の設計が素晴らしい。気持ちの良い場所だ。
屋内のショップにて。
台湾のデザインやものづくりのセンスは高い。どれも手にとって、欲しいと思わせるものが多い。ギラギラしすぎない、生活に寄り添ったクールさがある。
その後、隣にあるデパートを冷やかしで見物していたらお茶のお店で店員さんに捕まる。日本語ができる老年の女性だったのでつい話してしまう。海外を一人で旅行しているとどうしても会話の量が減る。それゆえ、少しでも話ができる相手がみつかると嬉しいものなのだ。台湾中国のお茶を扱っている老舗茶屋で全て試飲できるとのことでいくつか試飲させてもらう。20年と40年熟成させた烏龍茶、阿里山で栽培されているお茶を試飲した。どれも日本ではあまり手に入らないものだ。特に阿里山のお茶は味こそ日本の緑茶に近いものを感じたけど匂いは甘く、焼き菓子のようだった。なぜ植物から焼き菓子のような匂いがするのか謎だけど、台湾や中国のお茶は奥が深い。結局20年物の烏龍茶の茶葉を買って帰る。
今度こそ台北最後の夜。「八方集雲」で水餃子とまぜ麺を食べたあと、ミッケラーのバーでクラフトビールを飲む。台湾の物価は東京の3分の2ぐらいと考えて悪くはないが中には同じぐらいのものがある。クラフトビールはその一つだ。うーん、こう言うのは日本で飲めばいいかな。
とりあえず今回の台湾旅行はこれでおしまい。やっと帰れる。海外旅行は楽しいが予定外の滞在は意外とストレスになるものだ。
それでもその時間のおかげで台北を広く散策できた。今回の滞在で台北の街の大まかなスポットを回れたので次回はより細かいところへ行くことができそうだ。